
ウィトゲンシュタイン 『哲学探究』という戦い
野矢 茂樹
岩波書店 / 2022-02-08
累計読者数3
平均ハイライト数 29件/人
推定読了時間 約4時間48分
star総合評価 64/100
start序盤集中型
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この本について
日常の会話や仕事で、「言っていることは分かるはずなのに、なぜか噛み合わない」と感じることがありませんか。自分の言葉の意味を説明しようとすると、どこからどこまでを前提にして話しているのかが曖昧で、だんだん自分でも分からなくなる。僕もそこで何度も足を止めてきました。 この本を読んで腑に落ちたのは、言葉の意味って頭の中にある“像”ではなく、実際にどう使っているかの中にしか宿らないという視点でした。たとえば「読む」という行為ひとつとっても、音読から地図読み、人の気持ちまで幅があるように、概念はきれいに定義できるものよりも、生活の中で少しずつ形を変えるものとして捉えた方が扱いやすい。そう思えるだけで、言葉の取り扱いに無理が減りました。また、疑おうと思えばいくらでも疑えてしまうけれど、普段の生活で問題なく機能している前提は数えきれないほどある、という指摘も、行き過ぎた「正しさ探し」から距離を置くきっかけになりました。 哲学の難問に挑む話に見えて、実は「自分が普段どう言葉を使っているのか」を静かに見直させてくれる本です。思考が絡まりやすい人、説明しようとするほど自信がなくなるタイプの人にはとても刺さると思います。
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出版社による紹介
ウィトゲンシュタインは,『哲学探究』において自らの『論理哲学論考』を乗り越え,哲学問題をまったく新しい光のもとにおいた.従来の問題に新たな解答を与えたというよりも,むしろそっくり哲学の風景を変貌させたのである.読者は,本書によってその光のもとに導かれ,『探究』が開いた哲学的風景に出会うだろう.
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