
創造的進化 (ちくま学芸文庫)
アンリ・ベルクソン, 合田正人, and 松井久
白水社 / 201302
累計読者数3
平均ハイライト数 26.7件/人
star総合評価 48/100
start序盤集中型
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この本について
ときどき、自分の感じていることや考えていることが「連続した流れ」じゃなくて、バラバラの点みたいに見えてしまうことがありませんか。仕事でも日常でも、つい理由づけや因果関係で整理しようとして、かえってモヤモヤが増える時があります。たぶんその違和感は、そもそも僕らの認識の枠組み自体が、世界の動きにちゃんと沿っていないからなんだと思います。 ベルクソンの『創造的進化』は、そのズレを丁寧にほどいてくれる本でした。たとえば、手をAからBへ動かすとき、外側からは「無限に分解できる経路」に見えるのに、内側からは「ひとつの行為」だと感じる。この差を無視したまま世界を理解しようとすると、生命も心も枠組みに押し込めた瞬間に壊れてしまう。そんな指摘が、妙に実感として刺さるんです。また、僕らの思考の道具である因果性も、衝撃・始動・展開の三つに分けると、普段どれだけ単純化して世界を扱っていたかが見えてきます。 読んでいて特に励まされたのは、認識の理論と生命の理論は切り離せない、という視点でした。理解の限界に当たったとき、それは自分が下手だからではなく、知性が本来もつ形の問題なんだと腑に落ちる。そう思えるだけで、ものごとの捉え方に少し余裕が生まれます。 自分の感じ方と世界の見え方のギャップにずっと違和感がある人に、とても静かに効く本です。
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