
養老孟司の人生論 (PHP文庫)
養老 孟司
PHP研究所 / 2023-01-31
累計読者数5
平均ハイライト数 6件/人
推定読了時間 約2時間40分
star総合評価 41/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 25%
この本について
仕事を続けていると、「この選択は正しかったのか」とか、「もっと自分に合う仕事があったんじゃないか」と、どうしても対象そのものばかり気になってしまう時があります。やってしまった選択の重さがずっと頭に残って、前に進んでいる感じがしない。自分もそういう時期が長くあって、この本を読んだときに少し肩の力が抜けました。 養老さんは、対象よりも“方法”を見るという考え方を何度も強調します。仕事そのものを選ぶんじゃなくて、どう向き合うかを選ぶ。そう聞くと抽象的に見えますが、「包丁の使い方」として学問を捉える話がやけに実感に残ります。対象が変わっても使えるやり方を持っていれば、環境に振り回されすぎない。あの仕事で失敗したとか、あの選択は間違いだったとか、そういう悔いがいつまでも自分を縛らなくなります。 もうひとつ、この本が静かに効いてくるのは、「中庸」にたどり着く難しさを認めているところです。極端な意見を理解できる人だけが真ん中に立てるという話は、SNSの空気に疲れている人なら思い当たるところがあるはずです。正しさを振りかざす前に、自分の見方の“方法”を整えるほうが先なんだと、穏やかに教えてくれます。 選択に振り回される感覚が続いている人、仕事をどう続ければいいか迷っている人には、静かに刺さると思います。
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多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの47%が集中しています。
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出版社による紹介
「どうしたら『生きられるか』、そんなこと、私に訊かないでください。わかるでしょ。その疑問に『自分で』答えること自体が、『生きる』ってことなんだから」(本書の第10章「若いころ」より)運、寿命、家族、仕事、学問、科学、医療、宗教、世間、日本人……。死から語り始める養老流「逆向き」人生論。 〈目次より〉◆本当に死んでしまったら、怖いもクソもない ◆私にとっては「死」ではなく「死体」こそが現実 ◆だれだって死体になる ◆すべての患者はかならず死ぬ ◆寿命は運。私は専門家におまかせします ◆共同体を消すことが「進歩」だった ◆本質的に変わらない「私」なんて、ない ◆個性は心にはなく身体にある ◆「世間」が西欧近代的自我の怪しさを教えてくれた ◆「世間という大きな書物を読むために」研究室を出た ◆私の価値観が確立した瞬間 ◆テーマが勝手に増える ◆フリーターになりたかった ◆戦争か飯か。私はぎりぎり、飯をとった ◆利口な人はアメリカかヨーロッパへ行った ◆論理より「いろいろ」が好き。全体をつかみたい ◆解剖を選んだ理由 ◆すべての結果が自分に戻ってくる ◆世間が激動すると科学者と技術者が輩出する ◆本当に自分で学問をするということ ◆非日常より日常を、独創より平凡を、選ぶ ◆「脳という方法」を使う ◆フツーを重ねるとトクベツになる? ◆選ぶのは対象ではなく方法、と決めた ◆「あたりまえ」は意外にむずかしい ◆自己チューの社会的意味 ◆純粋行為はトイレでの小便と同じで、枠が必要 ◆宗教は新しいほど危険 ◆「俺の本って、お経じゃないか」と思った ◆科学はキリスト教の解毒剤 ◆考えるためにはこだわる必要がある ◆ファーブルはハチに徹底的にこだわった ◆単純な解答はたいていウソ ◆日本というヘソの緒が切れない ◆「人間」じゃなく「人」になろうと努力してきた ◆「生きる」ことがわからないはずがない ◆人一倍世間を気にする「変わり者」 ◆この国は「自分流より世間流」 ◆世間と格闘するうち、自分も世間も変わってきた ●本書は、『養老孟司の人生論』(『運のつき』の改題・復刊)を、装い新たに文庫化したものです。 【PHP研究所】
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