
再考 ファスト風土化する日本~変貌する地方と郊外の未来~ (光文社新書)
三浦 展
累計読者数4
平均ハイライト数 20.8件/人
推定読了時間 約4時間25分
star総合評価 46/100
start序盤集中型
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この本について
郊外に暮らしていると、便利さはあるのにどこか「自分の物語が薄い」と感じる瞬間がありませんか。チェーン店は多いのに、なにもないように思えてしまうあの感覚です。私自身も、仕事帰りに無意識でショッピングモールに流れ込みながら、「これって本当に自分の選択なんだろうか」とモヤっとしていました。 『再考 ファスト風土化する日本』が面白いのは、こうしたモヤモヤを「個人の弱さ」ではなく、国土全体の変化として見せてくれるところです。例えば、私たちの眼差しが近視眼的になり、景色を“遠く”で捉える力が落ちていること。あるいは、便利な暮らしそのものを否定するのではなく、そこから自分で「ファスト」と「スロー」を切り替えるギアを持てるかどうかが大事だという視点。このあたり、読者の方が抜粋で止めていた部分に強く出ている気がします。 また、この本は「ファスト風土=悪」と決めつけていません。トイザらスでおもちゃを買ってもらって喜ぶ子どもたちの風景だって、そこに住む人にとっての大事な記憶になる。だからこそ、便利さを前提にしつつ、その外側でローカルな関係やコミュニティをどう育てるかを考える余地があるんだ、と静かに示してくれます。 郊外や地方での暮らしに“どこか引っかかり”を抱えている人。あるいは、自分の生活に「ちょうどいい速度」をつくりたいと思っている人に、すっと寄り添ってくれる本だと思います。
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出版社による紹介
のどかな地方は幻想でしかない!地方はいまや固有の地域性が消滅し、大型ショッピングセンター、コンビニ、ファミレス、カラオケボックス、パチンコ店などが建ち並ぶ、全国一律の「ファスト風土」的大衆消費社会となった。このファスト風土化が、昔からのコミュニティや街並みを崩壊させ、人々の生活、家族のあり方、人間関係のあり方もことごとく変質させ、ひいては人々の心をも変容させたのではないか。昨今、地方で頻発する不可解な犯罪の現場をフィールドワークしつつ、情報社会化・階級社会化の波にさらされる地方の実情を社会調査をもとに探り、ファスト風土化がもたらす現代日本の病理を解き明かす。
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