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浄土思想 釈尊から法然、現代へ (中公新書)

浄土思想 釈尊から法然、現代へ (中公新書)

岩田文昭

KADOKAWA / 2018-10-19

累計読者数3
平均ハイライト数 16件/人
推定読了時間 約3時間13分
star総合評価 52/100
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この本について

日常の中で「自分の力だけではどうにもならない感じ」がふっと顔を出すことがあります。考えても動いても状況が動かないとき、自分の努力の線引きや、どこまでを預けていいのかが曖昧で、そこで立ち止まってしまう。宗教や物語の話は少し遠く感じつつも、実はこういう場面でこそ効く視点なんじゃないか、と読んでいて思いました。 この本が面白いのは、浄土思想を“昔の信仰”としてではなく、人間の限界とどう折り合うかという生々しいテーマとして扱っているところです。たとえば、物語が「別の現実を開く力を持つ」とする議論は、理屈で固まった頭を一度ほどくような役割を果たしてくれるし、法然や親鸞が語った“他力”は、自分の意志と外からの働きの関係をどう捉えるかという、現代の私たちにも通じる悩みを丁寧に整理してくれます。さらに、善導や源信が描いた浄土のイメージが、単なる幻想ではなく「有限な人間を救済するための構造」だったとわかると、自分の思考の癖まで照らされるような感覚がありました。 手元の現実に向き合いながらも、ひとりで背負いきれない感覚を抱えている人にとって、この本は少し呼吸がしやすくなる入り口になります。とくに「自力か他力か」の揺れを抱えている人には、静かに刺さると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「念仏を称えれば、死後には阿弥陀仏の本願力に乗じて、善人も悪人も平等に西方の極楽浄土に往生すると説く浄土教。死を直視する教えはどのように変容してきたのか。インドで誕生したブッダの教えが、その後中国から日本に伝わり、法然により大きく展開された。結節点である法然を軸に浄土教の教えに迫りつつ、死を隠蔽し、科学の知を万能視して自我の肥大化が進行する、苦悩に満ちた現代社会を強かに生き抜くヒントを提供する。 序 章 現代社会における浄土教の意義 第一章 インド仏教史 第二章 浄土教の誕生 第三章 インドと中国における浄土教の解釈 第四章 鎌倉時代までの日本仏教 第五章 法然の浄土教 第六章 親鸞の浄土教 第七章 一遍の浄土教 第八章 近代以降の浄土教 終 章 浄土教が浄土教であるために
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