
この本について
仕事をしていると、「人に投資すべきだと言われても、結局なにをどう見ればいいのか分からないまま目の前の業務に流される」という感覚がつきまといます。特に自分のチームや会社の状態を数字で捉えようとすると、設備投資や売上は見えても、人に関わる部分だけはふわっとしてしまう。そこで判断に自信が持てず、結局“去年と同じやり方”に寄せてしまう…。自分もずっと同じ悩みを抱えていました。 『人的資本経営 まるわかり』は、その曖昧さに手を伸ばしてくれる本です。たとえば「人材を資源ではなく資本と捉える」という話は聞き慣れたフレーズのはずなのに、PBRの説明やプロフェッショナルファームの原価感覚など、数字の目線に落とすと一気に現実味が出ます。また、HRテクノロジーの部分も、単なる流行語ではなく「なぜ世界で広がり、日本でも避けられないか」を具体的な経緯で押さえられるので、自分の会社に置き換えて考えやすくなります。 読みながら、「人的資本って無形資産の一部なんだよな」とか「ビジネスを回すほど人材力が積み上がる状態って、うちのチームで起きてるだろうか」と、自然と視点が広がる感覚がありました。現場の人間としては、いきなり壮大な改革なんてできませんが、まず“人への投資が事業の未来にどうつながるか”を言語化できるだけでも、判断のぶれが減ります。 人に関する意思決定を任されているけれど、何を拠り所にすればいいか迷うことが多い人に刺さる一冊だと思います。
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