
部下を育てる上司が絶対に使わない残念な言葉30
曽和 利光
この本について
部下と向き合っていると、「なんでこんなに価値観が違うんだろう」とか、「こっちは悪気なく言っているのに、なぜか距離が生まれる」とか、説明しづらいモヤモヤが積もりますよね。自分の経験を踏まえて話したつもりが、相手にはただの“昔話おじさん”にしか見えていない、なんてこともある。こちらも迷っているのに、うまく言語化できないまま日々が進んでいく感じ、すごくわかります。 この本が効くのは、そういう“すれ違いの正体”を、具体的な場面の言葉を通して見せてくれるところだと思います。若い世代が何に反応し、何に興味がなく、どんな背景で今の働き方を選んでいるのか。人口構造や採用市場の変化の話まで踏み込みながら、「なぜ通じないのか」を上司側の努力不足だけにも、若者側のやる気のなさにもせず、冷静に整理してくれます。例えば、上司の「昔はブラックだった」発言の裏側にある“自分はやり切ったつもり”と、若者から見える“改善を放置した結果”というギャップのように、腑に落ちづらかった違和感がゆっくり形になる感覚があります。 そして、マネジメントを「上司個人の能力の問題」に押し付けるのではなく、組織の構造や労働市場の前提を踏まえて考え直す視点ももらえます。今の若者が“会社の歴史より自分の成長”を重視する理由も、単なるわがままではなく、労働環境そのものが変わった結果として説明されており、こちらの見方も少し柔らかくなる。結局、相手の価値観を理解するための足場が整うので、日々の言葉選びが落ち着いたものになっていく感覚がありました。 特に「若手と話すとき、自分の言葉がどう伝わっているのか不安になる人」には刺さると思います。自分の癖に気づきつつ、相手に合わせて無理にキャラを変える必要はないんだ、と少し肩の力が抜ける一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの39%が集中しています。
読書の順序
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