
静かに退職する若者たち 部下との1on1の前に知っておいてほしいこと
金間 大介
PHP研究所 / 2024-01-22
この本について
部下と1on1をしていて、「表面的には話してくれているのに、本音がまったく見えない」と感じること、けっこうありませんか。こちらがいくら丁寧に向き合っても、相手はなるべく目立たない安全なラインに留まり、少しでも不利益を感じればすっと距離を取る。その温度差に、どう関わればいいのか迷う瞬間があると思います。僕自身、同じところで何度もつまずいてきました。 この本が助けてくれたのは、「若者の価値観が変わったから」以上の理由を、行動レベルで理解できたことです。たとえば、彼らは自信が持てないぶん、対大人向けのテンプレートを使いこなして合理的に身を守っていること。そのうえで、上司が「結果より成長」を口では言えても、実務では成果を優先せざるを得ないという構造的なズレがあること。どちらか一方を責める話ではなく、両者の立場が噛み合わない理由を具体的に示してくれるので、1on1で起きている摩擦を自分ごととして理解しやすくなりました。 さらに、この本は「聞き上手になりましょう」みたいな抽象論では終わりません。若手が本音を話しにくい背景を踏まえたうえで、上司の役割は“興味を持って楽しむ側に回ること”だという視点が出てきます。心理的安全性をただ高めるのではなく、成長につながるフィードバックをどう組み込むか。若手が自分で決めたくない場面で、どこまで伴走し、どこで手を放すべきか。その匙加減がかなりリアルに描かれています。 「若手の“すっと引く”感じがつかみにくい」「1on1が形骸化している気がする」という人にとって、ここに書かれている視点はじわっと効いてくるはずです。読んで気持ちが軽くなるというより、現場での迷いに少し輪郭がつく。その実感がある一冊でした。
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多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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