
米国緩和ケア専門医が教える あなたのACPはなぜうまくいかないのか?
中川 俊一
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この本について
治療の話をしようとすると、相手が感情的になって前に進まなかったり、こちらも「何をどこまで伝えればいいんだろう…」と迷うことってありますよね。僕自身、ACPの場面で話が噛み合わず、ただ気まずい時間だけが流れていく経験が何度もありました。 この本が効くのは、医療の知識よりも“相手の理解度や感情の状態をどう扱うか”に話の本質があると丁寧に示してくれるところです。たとえば、治療の議論にすぐ入ってしまうと相手は処理しきれない、だからまずは病状の説明→ゴールの確認→治療の相談という順番に意味があること。あるいは、感情で脳の処理能力が落ちている相手に、いくら正しい情報を積み上げても届かないという構造。そのあたりを「場の空気ごと扱う」感覚で説明してくれるのがありがたいです。 そして印象的だったのは、価値観を変えるのではなく、相手の価値観を医療に置き換える“提案”に徹するという姿勢でした。迷っている家族の肩から、決断の重さを少し取り除くような関わり方があるんだと気づかされます。 医療現場はもちろん、誰かの大事な選択に寄り添う場面で「どう話せばいいかわからない」と感じてきた人に刺さる一冊です。
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