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現代思想2024年8月号 特集=長期主義——遠い未来世代のための思想

現代思想2024年8月号 特集=長期主義——遠い未来世代のための思想

吉良貴之, 丸山善宏, ウィリアム・マッカスキル, 木澤佐登志, 樋口恭介, 井上弘貴, 加藤尚武, and 篠原雅武

青土社 / 202408

累計読者数4
平均ハイライト数 9.3件/人
star総合評価 47/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 60%

この本について

将来のことを考えようとすると、ふと足が止まる瞬間があります。いま目の前の困りごとですら手一杯なのに、何百年先の人たちまで気にするなんて無理じゃないか、とか。あるいは「善意でやっているはずなのに、本当に正しい方向に向かっているのか分からない」という違和感を抱えたまま動けなくなることもあります。僕自身、このあたりのモヤモヤがずっと晴れませんでした。 この特集が面白いのは、長期主義を持ち上げるでも叩くでもなく、功利主義とのズレや危うさを具体的に問い直しているところです。例えば「未来を優先すべき」という主張が、どこから導かれているのかを丁寧に解きほぐしつつ、善意が暴走するとどんな歪みが起きるのかを実例を交えて示してくれます。また、SDGsでは拾いきれないリスクの話や、なぜ“遠い未来”を論じること自体が難しいのかという論点も、手触りのあるレベルで語られています。 読み終えたあと、「未来のために動く」という言葉の意味が少し現実的になり、何を信じ、どこに立つかを自分で引き直す作業がしやすくなりました。長期主義に賛成でも反対でもなく、ただ“判断の根拠が欲しい”という人に刺さると思います。

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