
なぜ働いていると本が読めなくなるのか (集英社新書)
三宅香帆
集英社 / 2024-04-17
累計読者数534
平均ハイライト数 26件/人
推定読了時間 約3時間13分
star総合評価 84/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 66%
この本について
仕事が終わったあと、「スマホなら触れるのに、本を開く気力だけがどうしても出ない」と感じることがよくあります。自分の意思が弱いだけなのかと落ち込むけれど、実はそういう話ではないのかもしれない……と、この本を読んで思いました。 三宅さんは、働きながら本を読むことが難しくなった理由を、個人の努力ではなく社会の構造から見ていきます。印象的だったのは、本を読む行為は“ノイズ”を受け入れることだという視点でした。仕事に直結しない情報に触れる余白があるかどうか。そこが今の私たちには決定的に欠けている、という指摘がやたら納得できるんです。また、「全身で働く」ことが称賛され続けた歴史をたどることで、自分の疲れ方にも説明がつく気がしました。全力でコミットするほうが楽に見える瞬間があるのも、わかりすぎるほど分かる。 じゃあどうすればいいのかというところで登場するのが、「半身で働く」という考え方です。急に働き方を変えろという話ではなく、せめて仕事以外の文脈を閉ざさないこと。自分の世界を少しだけ広げる余裕を取り戻すこと。この本は、そのための視点をそっと渡してくれます。 仕事に追われつつ、「本を読む自分」をどこかで取り戻したい人に向く一冊です。
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多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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出版社による紹介
【人類の永遠の悩みに挑む!】 「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」「疲れていると、スマホを見て時間をつぶしてしまう」……そのような悩みを抱えている人は少なくないのではないか。 「仕事と趣味が両立できない」という苦しみは、いかにして生まれたのか。 自らも兼業での執筆活動をおこなってきた著者が、労働と読書の歴史をひもとき、日本人の「仕事と読書」のあり方の変遷を辿る。 そこから明らかになる、日本の労働の問題点とは? すべての本好き・趣味人に向けた渾身の作。 【目次】 まえがき 本が読めなかったから、会社をやめました 序章 労働と読書は両立しない? 第一章 労働を煽る自己啓発書の誕生――明治時代 第二章 「教養」が隔てたサラリーマン階級と労働者階級――大正時代 第三章 戦前サラリーマンはなぜ「円本」を買ったのか?――昭和戦前・戦中 第四章 「ビジネスマン」に読まれたベストセラー――1950~60年代 第五章 司馬遼太郎の文庫本を読むサラリーマン――1970年代 第六章 女たちのカルチャーセンターとミリオンセラー――1980年代 第七章 行動と経済の時代への転換点――1990年代 第八章 仕事がアイデンティティになる社会――2000年代 第九章 読書は人生の「ノイズ」なのか?――2010年代 最終章 「全身全霊」をやめませんか あとがき 働きながら本を読むコツをお伝えします
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