
この本について
年齢を重ねると、気づけば「階段で息が上がるのって、やっぱり歳だから?」とか「お腹が出てきたの、もうしょうがないよな…」みたいな小さな諦めが増えていく気がします。僕自身、仕事が忙しくなるほど身体の変化をごまかしがちで、どこからが“本当に衰え”で、どこからが“単なる習慣の結果”なのか、よく分からなくなる瞬間があります。 この本が面白いのは、その“ごまかし”に静かに切り込んでくるところです。著者は、体力を「8つの要素」に分けて説明し、私たちが「落ちた」と思い込んでいる部分の多くは、年齢そのものではなく、使わなくなったことによる低下だと言い切ります。階段がつらいのは全身持久力の話で、猫背でお腹が出て見えるのは姿勢の問題。さらに気力の低下も、ストレスや動きの減少とつながっている。この“原因の細分化”が、妙に腑に落ちるんです。 そして何より、40代でも50代でも、そこから体力が戻っていく人の具体例がたくさん出てくるので、「やれば変わる」がちゃんと現実味を持ってくる。夜中に目が覚めたら軽いストレッチ、とか、夕方に体温を上げる運動を入れる、とか、やけに実務的な提案が多いのもありがたいところです。 年齢を言い訳にしがちな自分に、少しでも違和感がある人には刺さる本だと思います。無理な若返りを目指す本ではなく、「今日の自分をちょっと扱いやすくする」ための視点が詰まっています。
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