
優良企業とゾンビ企業~中小企業の分かれ道~ (光文社新書)
水野 由香里
光文社 / 2025-08-20
この本について
経営の現場にいると、「このまま続けていて大丈夫なんだろうか」とモヤっとする瞬間がけっこうあります。顧客の要望は尽きないし、クレーム対応に追われる日もある。新しいことをやりたい気持ちはあるけれど、最適解なんて分からないまま手探りで進むしかない。そんな不安に寄り添ってくれるのが『優良企業とゾンビ企業』でした。 この本で印象的なのは、読者が多く保存していた「顧客の声」の扱いです。ただ言われたことに応えるのではなく、クレームやトラブルの中にこそ次のチャンスが潜んでいるという視点。現場で疲れ切っている時ほど見失いがちな角度ですが、実例として語られると腑に落ちました。さらに、偏差値が高い企業がやっているのは、派手な投資ではなく、地味な研究開発を粘り強く続ける姿勢や、既にある技術・スペースを活かして新しい価値を作るやり方。これは「結局、どこから手をつければいいのか」という悩みに、現実的な足場をくれると思います。 もうひとつ、協力企業との関係の話も刺さりました。一社の弱さが全体を崩すことがあるからこそ、お互いに高め合える相手と組む。これは個人のキャリアでも同じで、自分の環境をどう選ぶかを考え直すきっかけになります。 事業の方向転換やリスクヘッジの話、研修への投資など、すぐに真似できるわけではなくても「次の一手をどう考えればいいのか」という思考のフレームが整う本です。自分の会社や仕事が、このまま進んだ先に何が待っているのか不安になる人にとって、静かに効く内容だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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