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ブレイクショットの軌跡

ブレイクショットの軌跡

逢坂 冬馬

早川書房 / 2025-03-12

累計読者数38
平均ハイライト数 19.7件/人
推定読了時間 約7時間48分
star総合評価 69/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 52%

この本について

仕事でも人生でも、「全部把握して正しい一手を選べ」と言われているような気がして、勝手に肩に力が入ってしまうときがあります。自分の判断が誰かに波及するのが怖いし、かといって何もしないわけにもいかない。その行ったり来たりに疲れてしまうような、あの感じです。 『ブレイクショットの軌跡』の抜粋を読んでいて思ったのは、この作品は“判断の重さに耐えるための物語”だということでした。たとえば「台の上のすべてを把握しようとするのは傲慢だ」という一文は、完璧を求めて固まってしまう自分を少しほぐしてくれるし、「誰かがそれを打たなければならない」という現実も同時に受け入れさせてくれます。また、人が誰かを守る側に回らざるを得ない場面の描写は、責任に押しつぶされそうなときに、自分の中の“やさしさの余白”を思い出させてくれるところがありました。さらに、根拠のない自信や、善良さを資産とみなす価値観が、結果ばかり追いかけて消耗している頭に、小さな別ルートを示してくれます。 物語のスケールは大きいのに、読んでいると自分の生活の細部にぴたりとはまる瞬間が多い。正しい答えより、自分の意志や迷いの扱い方を問い直したい人に刺さる本だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

8つの物語の「軌跡」を奇跡の構成力で描き切った、『同志少女よ、敵を撃て』を超える最高傑作 自動車期間工の本田昴は、2年11カ月の寮生活最終日、同僚がSUVブレイクショットのボルトを車体内に落とすのを目撃するが。マネーゲームの狂騒、偽装修理に戸惑う板金工、悪徳不動産会社の陥穽――移り変わっていく所有者たちの多様性と不可解さのドラマ。
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