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人魚が逃げた

人魚が逃げた

青山 美智子

PHP研究所 / 2024-11-12

累計読者数14
平均ハイライト数 8.4件/人
推定読了時間 約2時間53分
star総合評価 53/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 36%

この本について

最近、人間関係で「相手の気持ちが読めない」とか、「自分の本当の感情がどこにあるのかわからない」と感じることが多くて、つい疲れてしまいます。言葉にしてほしいけど、言葉にされたらされたで落ち込むこともあって、距離の取り方がよくわからない。そんな揺れが続くと、自分の“値打ち”までぼんやりしてきます。 『人魚が逃げた』は、そんな曖昧な心の重さに、いきなり救いの答えを渡すわけではありません。ただ、登場人物たちが少しずつ「自分の感情を言葉にできる場所」へ向かっていく姿を見ていると、こちらの視点も静かに変わっていきます。目や仕草に宿る思いを見逃さないこととか、他者から見える自分を“指針のひとつ”として扱う距離感とか、そういう小さな気づきが、思った以上に日常を軽くしてくれるんです。 特に刺さったのは、自分の人生がなんとなく他人の評価で形づくられてしまったように感じていた人が、「これは私だけのものだ」と腹の底で思える瞬間の描写。あれは、誰かと比べて落ち込む癖がある人にはかなり沁みると思います。物語として楽しめる一方で、登場人物の小さな決断や、じわじわ変わっていく関係性が、こちらの迷いにそっと触れてくるんですよね。 自分の気持ちを見失いがちな人、自分を後回しにしてきた時間にうすく風が通るような感覚がほしい人に、静かに寄り添ってくれる本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

本屋大賞4年連続ノミネート! 今最注目の著者が踏み出す、新たなる一歩とは——。幸福度最高値の傑作小説! 〈STORY〉ある3月の週末、SNS上で「人魚が逃げた」という言葉がトレンド入りした。どうやら「王子」と名乗る謎の青年が銀座の街をさまよい歩き、「僕の人魚が、いなくなってしまって……逃げたんだ。この場所に」と語っているらしい。彼の不可解な言動に、人々はだんだん興味を持ち始め——。そしてその「人魚騒動」の裏では、5人の男女が「人生の節目」を迎えていた。12歳年上の女性と交際中の元タレントの会社員、娘と買い物中の主婦、絵の蒐集にのめり込みすぎるあまり妻に離婚されたコレクター、文学賞の選考結果を待つ作家、高級クラブでママとして働くホステス。銀座を訪れた5人を待ち受ける意外な運命とは。そして「王子」は人魚と再会できるのか。そもそも人魚はいるのか、いないのか……。 【PHP研究所】
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