
いなくなれ、群青(新潮文庫nex) 階段島
河野 裕
新潮社 / 2014-09-01
累計読者数9
平均ハイライト数 5.6件/人
推定読了時間 約4時間1分
star総合評価 44/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 27%
この本について
気持ちが沈む日ほど、「どこにいても自分が場違いなんじゃないか」とか「間違ってばかりだな」とか、そんな小さなモヤモヤがじわじわ効いてきます。正解がわからないまま動くのって、けっこうしんどいですよね。僕もよく、静かな映画館の終演後みたいな安心を求めて逃げ込みたくなります。 『いなくなれ、群青』の抜粋を並べると、読んだ人が惹かれているのは“自分の弱さや曖昧さをそのままにしておける場所”なんじゃないかと思います。例えば、深海魚とホッキョクグマの話みたいに「居場所はひとつじゃない」と言ってくれる視点は、無理に変わらなくちゃと焦る心を少しゆるめてくれます。あるいは、「間違うしかない問題」に触れている場面は、選べない自分を責めがちなときに、呼吸の仕方を思い出させてくれる。さらに、自由と不自由の関係の描き方は、停滞を恐れすぎて空回りするときに、もう少し現実的な足場を示してくれます。 この物語は解決策を押しつけないし、登場人物の言葉もどこか不器用です。でも、その不器用さごと抱えてくれるような静かな余白がある。だからこそ、場違い感や停滞感に疲れやすい人にとっては、自分がどう見えているかより「今ここにいる」という感覚が少し戻ってくる本だと思います。 刺さるのは、自分の影をちゃんと見たことのある人。答えを急がず、まずは立ち止まりたいときにそっと開くとちょうどいい一冊です。
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出版社による紹介
11月19日午前6時42分、僕は彼女に再会した。誰よりも真っ直ぐで、正しく、凜々しい少女、真辺由宇。あるはずのない出会いは、安定していた僕の高校生活を一変させる。奇妙な島。連続落書き事件。そこに秘められた謎……。僕はどうして、ここにいるのか。彼女はなぜ、ここに来たのか。やがて明かされる真相は、僕らの青春に残酷な現実を突きつける。「階段島」シリーズ、開幕。
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