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恋とか愛とかやさしさなら

恋とか愛とかやさしさなら

一穂ミチ

小学館 / 2024-10-30

累計読者数17
平均ハイライト数 7.3件/人
推定読了時間 約3時間5分
star総合評価 52/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 34%

この本について

人間関係って、相手のことを信じたいのに、どうしても「本当に?」と胸の奥がざわつく瞬間がありますよね。自分の見方の歪みなのか、相手の問題なのか、それともただの恐れなのか。頭では整理できないまま、でも日常は続く。そんな曖昧さを抱えたまま過ごしていると、知らないうちに自分のほうが疲れてしまうことがあります。 『恋とか愛とかやさしさなら』は、その“曖昧なところ”を無理に切り分けようとせず、むしろ誰もが抱えてしまう揺れの中に丁寧に留まってくれます。信じることだけ純度を求められる理不尽さとか、わかり合えない部分を前提に関係を続ける難しさとか、誰かを理解したい気持ちの裏にひそむ「自分の都合」への気づきとか。きれいごとでは済まない場面が続くのに、不思議と読んでいる側が責められている感じはしなくて、むしろ「こういう迷いって誰にでもあるよね」と、肩の力が少し抜けるんです。 特に刺さったのは、自分の“見たい構図”でしか世界を切り取れないという描写。これ、恋愛に限らず、人の行動をどう受け取るかで悩んでいる時にもそのまま当てはまります。あとは、加害と被害、好きと嫌悪、理解したい気持ちと距離を置きたい気持ちがぐしゃっと混ざる関係の描き方。白黒つけられない現実を前に立ち尽くした経験のある人なら、どこかで息をのみます。 恋愛小説という枠を越えて、「人をどう見るか」で迷っている人に刺さる一冊です。自分の揺れをごまかさないで読むと、ちょっとだけ視界が変わるかもしれません。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

プロポーズの翌日、恋人が盗撮で捕まった。 カメラマンの新夏は啓久と交際5年。東京駅の前でプロポーズしてくれた翌日、啓久が通勤中に女子高生を盗撮したことで、ふたりの関係は一変する。「二度としない」と誓う啓久とやり直せるか、葛藤する新夏。啓久が“出来心”で犯した罪は周囲の人々を巻き込み、思わぬ波紋を巻き起こしていく。 信じるとは、許すとは、愛するとは。 男と女の欲望のブラックボックスに迫る、 著者新境地となる恋愛小説。 わたしの心と体を通ってきた、無数の、犯罪の名前が付かないたくさんの傷のことを考えた。苦しかった。読めてよかった。 ――高瀬隼子(作家) 僕はこの物語を、生涯忘れることはありません。 ――けんご(小説紹介クリエイター) 女性が置かれている地獄のある側面が突きつけられる。 ――スケザネ(書評家)
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