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群青の夜の羽毛布 (角川文庫)

群青の夜の羽毛布 (角川文庫)

山本 文緒

文藝春秋 / 2006-05-10

累計読者数5
平均ハイライト数 4.2件/人
推定読了時間 約3時間30分
star総合評価 49/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 83%

この本について

人間関係って、相手の気持ちを考えすぎるほどしんどくなることがありますよね。優しくしているつもりなのに、どこまで踏み込んでいいのか分からず、結局どっちつかずになる。強く言われると心が折れるのに、曖昧な優しさの中にいるとそれはそれで落ち着かない。あの距離感の正解がどこにあるのか、よく分からなくなる時があると思います。 『群青の夜の羽毛布』を読んだ人が保存していた抜粋にも、その揺らぎがにじんでいました。人は叱られることに弱いし、優しさは常に曖昧さを伴う。その曖昧さに不安を抱えながらも、誰かに指標のような存在を求めてしまう。あるいは、自分でも説明しがたい「好き」の感情に戸惑いながら、面倒くささごと相手を抱きしめてしまう。そういう“割り切れなさ”が、この物語ではすごく正直に描かれています。 この本が効いてくるのは、気持ちを整理したい時というより、「整理なんて簡単にできないよな」と思える余白をくれるところだと思います。たとえば、自分の中にある面倒くささを悪者にしなくてもいいと気づけたり、人との距離の取り方に一つの正解を求めなくていいと思えたりする。物語として楽しみながら、結果的に自分の感情の輪郭が少しだけ見えやすくなる、そんな読後感があります。 こんな人に刺さると思います。誰かを大事にしたいのに、どう向き合えばいいのか時々迷ってしまう人。自分の弱さや厄介さも含めて、人との関係をもう一度ゆっくり見つめたい時に、そっと寄り添ってくれる本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

丘の上の家でひっそり暮らす不思議な女性・さとるに出会い、惹かれる大学生の鉄男。しかし、彼女を知るほどに、鉄男の疑問はふくらんでいく。可憐な彼女はなぜそんなに実母に怯え、妹に遠慮し、他人とうまくつきあえないのか? 母娘3人の憎悪が噴出するときにあらわれる、戦慄の情景とは──。恋愛の先にある家族の濃い闇を描いて、読者の熱狂的支持を受けつづける傑作長編小説。山本文緒ならではの、ホラーよりも恐ろしく、猛烈に切ない人間関係の闇!
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