
すっきりわかる! 超訳「哲学用語」事典 (PHP文庫)
小川仁志
PHP研究所 / 2011-11-01
この本について
仕事でも日常でも、ふと「自分の考えってどこから来てるんだろう」とか「なんでこんなに揺れるんだろう」と立ち止まることがあります。目の前の出来事は同じなのに、考え方ひとつでしんどさが変わる感じ。かといって、哲学書をガッツリ読む余裕まではない…そんな時期に手元にあったのがこの本でした。 抜粋を見ていると、読者の方が刺さっていたのは「ものの見方そのものを一段引いて考えるための言葉」なんですよね。たとえば、いつの間にか自分を縛っている前提に気づくためのパラダイムという概念とか、価値が揺らぐ苦しさに対してニヒリズムがどう向き合うのかとか。あるいは、自分の感情や思い込みを外側から捉え直すための仮象という考え方もそうです。どれも、現実を劇的に変える魔法ではないけれど、思考の息苦しさが少しほぐれる瞬間があります。 この本のいいところは、難しい哲学用語を「自分の生活に当てはめてみるとこういうことか」と理解できるサイズに落としてくれることです。経験から世界を見ようとする立場と、生まれつきの認識に注目する立場の違いを知るだけでも、他人との噛み合わなさに変に落ち込まなくて済む場面が増えました。サルトルの「実存は本質に先立つ」という言葉も、今の自分は何かの途中にいて当然だという安心につながります。 「自分の考え方のクセを静かに点検したい人」に向いている一冊です。慌てて答えを出すというより、“いま何に反応しているのか”を丁寧に見つめ直すための語彙が増える感じがありました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
読書の順序
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