
ソーシャルメディア進化論
武田 隆
ダイヤモンド社 / 2011-07-28
この本について
なんとなくSNSが息苦しいときってありますよね。数字で測られる感じとか、属性でまとめられてしまう感じとか、「そこじゃないんだけどな」と思いながら流されてしまうあの感覚。投稿するときも、仕事でコミュニティを扱うときも、どこかで本音を置き去りにしている気がして、モヤモヤが溜まっていきます。 『ソーシャルメディア進化論』を読んで刺さったのは、そういうモヤモヤの正体を“歴史と構造そのもの”から説明してくれるところでした。インターネットがそもそも「人と人がつながるために作られた」という視点に立つと、今のSNSで起きているノイズや息苦しさが「自分が弱いから」ではなく、仕組みとのズレから生まれていることが腑に落ちていきます。量にした瞬間にこぼれ落ちる感情の動きとか、属性だけでは伝わらない“誰としての私”とか、普段うまく言語化できなかった部分を丁寧に拾ってくれる感じがありました。 特に、出版社の編集長が読者の生活に入り込んで定性調査をしたエピソードや、ネットが蜘蛛の巣のようにつながる共同体だという説明は、コミュニティ運営やマーケティングに携わる人にはかなり現実的に効くところだと思います。数字だけ追ってもうまくいかない理由や、“見える人/見えない人”が生まれる背景が、構造として見えてくるのは大きいです。 SNSの空気に疲れてきた人や、コミュニティや顧客との関係構築に限界を感じている人に刺さる本です。自分の感覚のほうが間違っていなかったんだと、静かに支えてくれます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
読書の順序
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