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不毛地帯 第三巻(新潮文庫)

不毛地帯 第三巻(新潮文庫)

山崎 豊子

新潮社 / 2009-03-15

累計読者数7
平均ハイライト数 14.7件/人
推定読了時間 約6時間11分
star総合評価 62/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 63%

この本について

仕事で判断を迫られたり、組織のなかで板挟みになったりすると、「自分はこの場でどう振る舞えばいいんだろう」と妙な居心地の悪さを感じることがあります。合理性を求められつつ、人としての感情も消せない。その揺れが続くと、正しさよりも“疲れ”のほうが先に来てしまうんですよね。 『不毛地帯 第三巻』の抜粋を見ていると、読者が反応しているのは派手な駆け引きよりも、「人が組織の中でどう立つか」「弱さを抱えたまま判断する苦しさ」に触れた場面ばかりだと感じました。壹岐の冷静さの裏にある葛藤や、企業合理性と人間らしさの間で揺れる描写、そして個性とは“捨てきったあとに残るもの”というセリフ。どれも、自分の働き方に重ねられるリアルさがあります。 この巻が効いてくるのは、意思決定の重さをただの「正解探し」にせず、もっと長い時間軸で捉え直させてくれるところです。目先の成果と、百年の計のどちらを見るのか。強いようで脆い人間の心と組織の論理を、同時に扱う難しさ。その両方を描き切ってくれるので、自分の立ち位置をひとつ外側から見られるようになります。 特に、派閥や思惑の中で自分が利用されていると感じたことがある人、あるいは“合理だけでは動けない自分”に後ろめたさを抱えがちな人には強く刺さるはずです。こういう迷いを抱えたままでも、前に進めるんだと静かに教えてくれる巻でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

次期戦闘機商戦に勝利し、中東戦争をめぐる商機を掴んで利益を挙げた壹岐は、社の経営方針転換を提唱。経営不振の千代田自動車への関与を深めようとした矢先、米巨大自動車企業フォークの社長が突如来日する。虎視眈々と日本市場を窺うフォーク社に対し、壹岐はアメリカ近畿商事の社長となって千代田自動車との提携交渉を進めるが……。国際経済戦争の過酷な現実に壹岐は苦悩する。
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