
不幸になりたがる人たち 自虐指向と破滅願望 (文春新書)
春日 武彦
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この本について
最近、人との距離感で「あれ、この違和感なんだろう」と思うことが増えた…という人は多い気がします。相手が変なのか、自分が過敏なのか、その線引きが分からなくなる瞬間ってありますよね。僕自身も、人付き合いの中で小さなざらつきを見落としたり、逆に深読みしすぎたりして、あとから振り返って悩むことがよくあります。 春日武彦さんの『不幸になりたがる人たち』は、そういう“微妙なズレ”に丁寧に光を当ててくれます。たとえば、ほんの少しの被害者意識に人がどれだけ依存してしまうかとか、違和感を抱いたときの直感が実はかなり正確だったりするとか、普段は流してしまうような心の動きを具体的な場面から拾い上げてくれるんです。読んでいると、相手の奇妙さというより、自分の中のクセや投影にも気づかされて、ちょっと恥ずかしいような、でもどこか救われるような気持ちになります。 個人的には、「人は軽い不幸を望むことがある」という指摘が刺さりました。思い返すと、自分にもつましい幸せより“理由のある不調”を抱えていたい瞬間があったなと気づかされます。そういう“まっすぐ説明できない心の揺れ”を、無理に正そうとしない語り口が、この本の良さだと思います。 人の不可解さにうんざりしつつ、自分の心の癖も知りたい人に向いている一冊です。
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