
パンク侍、斬られて候 (角川文庫)
町田 康
KADOKAWA / 2006-10
累計読者数3
平均ハイライト数 4.3件/人
推定読了時間 約4時間24分
star総合評価 42/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 29%
この本について
仕事でも日常でも、「なんでこんなアホみたいな流れになるんだろう…」と感じる場面ってありますよね。誰かが言った雑な物語にみんなが一斉に乗っかって、気づけば正気を失ったような空気が出来上がる。議論しても意味がないし、合理性なんて置き去りになっていく。あの虚しさというか、やり場のなさみたいなもの、僕も何度も味わってきました。 『パンク侍、斬られて候』は、そんな混沌を思い切りデフォルメした世界なんですけど、読んでいると逆に「現実でも似たようなこと起きてるよな…」と妙に落ち着くところがあります。人が物語に酔って判断を手放してしまう感じとか、考える力がないまま偉い立場に収まってしまう人の危うさとか、組織の不条理がときに笑えるほど露骨に描かれていて、こちら側のモヤモヤを代弁してくれる瞬間が多いんですよね。しかも、その滑稽さの隣には、ふと胸がつまるような哀しみがしれっと置かれていたりして、世界の残酷さと可笑しさが同時に押し寄せてきます。 読みながら、「信じたいものだけを信じる集団のこわさ」とか「笑いのセンスが欠けると世界がここまで歪むのか」とか、自分の周りにも心当たりがありすぎて苦笑いするんですけど、だからこそ少し距離を置いて世界を見る視点が育つ気がします。虚構の世界を通して、現実への構え方がちょっとだけ変わる本です。 組織の空気や大人の世界の理不尽さに疲れた人ほど刺さると思います。
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多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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出版社による紹介
江戸時代。ある晴天の日。街道沿いの茶店に腰かけていた牢人は、そこにいた、盲目の娘を連れた巡礼の老人を、抜く手も見せずに太刀を振りかざし、ずばりと斬り捨てた。居合わせた藩士に理由を問われた牢人・掛十之進は、かの老人が「腹ふり党」の一員であり、この土地に恐るべき厄災をもたらすに違いないから事前にそれを防止した、と言うのだった……。圧倒的な才能で描かれる諧謔と風刺に満ち満ちた傑作時代小説!!
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