
成瀬は天下を取りにいく(新潮文庫) (「成瀬」シリーズ)
宮島未奈
新潮社 / 2023-03-17
累計読者数50
平均ハイライト数 6.2件/人
推定読了時間 約2時間53分
star総合評価 59/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 53%
この本について
やりたいことが多すぎたり、逆に何を目指せばいいのか分からなくなったり、そんな日ってけっこうありますよね。僕もよく「これ言ったところでどうせできないしな」と口をつぐんでしまうタイプなので、挑戦の種をまくどころか、最初の一粒さえ放り出せずにいることがあります。 『成瀬は天下を取りにいく』を読んで刺さったのは、成瀬の無敵さではなく、むしろ彼女の“温度”。大きいことを百個言って、ひとつ叶えばそれでいい。花が咲かなくても挑戦した経験は肥やしになる。こういう考え方って、派手な成功論ではなくて、日々うまくいかない時間が長い僕ら側の視点にちゃんと降りてきてくれるんですよね。成瀬は自分らしさを押しつけず、でも周りへの興味や思いやりを手放さない。その姿勢が妙に現実的で、自分の立ち位置を確認するみたいに落ち着きます。 もうひとつ響いたのは、人と線がつながる確率の小ささ。その中で一緒に歩いてくれる相手を大事にする成瀬の態度は、自分の相関図の外にいる人へ想像を伸ばすきっかけにもなります。大事にしたい縁って、こういう静かなところにあるのかもしれません。 「やりたいことがあるのに、うまく言葉にできないまま日々が過ぎていく人」にとって、この作品は少し呼吸を整えてくれる一冊になると思います。
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出版社による紹介
中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭にし、二百歳まで生きると堂々宣言。今日も全力で我が道を突き進む成瀬から、誰もが目を離せない! 話題沸騰、圧巻のデビュー作。
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