
告白 (中公文庫)
町田康
アドバンス出版 / 2025-02-25
この本について
最近、人に流されて失敗したり、自分の判断に自信が持てなかったり、気づいたら「なんで俺ばっかりこんな役回りなんだ」と疲れ果てていることが増えてないでしょうか。頭の中では言葉が渦を巻いているのに、外にはうまく出ていかない。焦りだけが募って、気がつけば自分でもよく分からない行動をしてしまう。そういうときって、ただ反省するだけではどうにもならないんですよね。 町田康『告白』の抜粋を見ていると、読者の方が刺さったポイントがすごくよく分かります。虚栄と焦りから判断を誤る感じや、「行き止まりだ」と思って突っ込んだ先が紙の壁だった、という情けなさと滑稽さ。あるいは、他人の死や罪悪感が頭の中で腐敗して膿のようになっていく描写に、自分の後悔や負債感を重ねた人もいるはずです。熊太郎が完全に破滅していく話なのに、その途中にある“人間のどうしようもなさ”が、まるで自分の心の中を拡大鏡で見せられているように感じられる。 この本が効くのは、読者を励ますというより、むしろ「人間ってこういう間違いをするよね」と寄り添ってくれるところです。自惚れや欲が判断を狂わせること、真面目であることさえ怖くなること、誰かを思って行動したつもりが実は自分のためだったと気づく痛み。それを笑いと悲哀のぎりぎりで描いているから、自分の過去のやらかしも少しだけ客観視できる。読んで救われるというより、重たい気持ちに形が与えられる感覚に近いです。 こんな人に刺さると思います。自分の弱さや醜さを、そろそろ一度正面から見てもいいかもしれない、とぼんやり感じている人。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要









