
天才たちの日課
メイソン・カリー, 金原瑞人, and 石田文子
フィルムアート社 / 2019-09-30
この本について
最近、気分に左右されやすかったり、「やるべきことにうまく入れない日」が続くと、自分だけが不器用なんじゃないかって変に落ち込むことがあります。勢いのある人は、毎日バシッと集中してるように見えるけれど、じゃあ自分はどう整えていけばいいのか…その答えがぼやけたまま進んでしまう感じです。 『天才たちの日課』を読んで感じたのは、あの偉人たちも結局は“生活の中でできる工夫を積み上げるしかなかったんだな”ということでした。例えば、ヘミングウェイが語数を記録して自分をごまかさないようにした話や、朝型・夜型に合わせて書く時間を割り切って決めている作家たちの姿は、特別ではなく、むしろ地に足がついています。気分に任せず一定の時間に向かうことが、精神の揺れを減らしてくれるというジェイムズの考え方も、実際の生活レベルで腑に落ちました。 もうひとつ救われたのは、誰も“完璧な”習慣なんて持っていなかったことです。誘惑に弱かったり、人づきあいとの両立に悩んだり、徹夜して翌日つぶれたり。そういう揺れ幅ごと抱えて、それでも続けられる形を自分で組み直していた。日課って、才能の証ではなく、迷いながら編み直された仕組みなんだと感じます。 「自分に合うリズムをまだ見つけきれていない人」にとって、この本は“正解”よりも“許される幅”を教えてくれる一冊だと思います。
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