
文明崩壊 上巻
ジャレド ダイアモンド and 楡井 浩一
累計読者数11
平均ハイライト数 38.3件/人
star総合評価 76/100
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この本について
仕事でも日常でも、気づけば「なんで自分たちは変われないんだろう」と思う瞬間があります。やり方が合っていない気はするのに、慣れた習慣から抜け出せない。周りとうまく連携できずに、余計に動きが鈍る。頭では分かっているのに、現実の行動が追いつかないあの感じです。 『文明崩壊 上巻』を読んでいて刺さったのは、そういう“変われない理由”が、過去の社会にも驚くほどハッキリと現れているところでした。グリーンランドのノルウェー人が、隣に生き延びているイヌイットの技術を学ばずに衰退していった話は、他人事ではありません。「正しいと信じてきたやり方」を守ることが、いつのまにか命綱ではなく足枷になっていた。その構図が今とよく似ていて、読んでいて妙に静かに効いてくるんです。 もうひとつ心に残ったのは、イースター島のように、外部に頼れない状況で社会がどう判断を間違えていくのかという描写でした。資源の減り方に気づいていながら、政治的な競争や短期的な都合が優先されてしまう。自分の仕事でも「長期的にまずい」と思いながら放置してしまう場面に覚えがあるので、読んでいて胸がざわつきました。 歴史の悲劇をただ“昔の失敗”として見るのではなく、今の自分の目線で問い直したい人に刺さる一冊です。迷いながら働いている自分と地続きの話として読めるところが、この本のいちばんの価値だと思います。
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