
宇治拾遺物語 古典新訳コレクション (河出文庫)
町田康
累計読者数4
平均ハイライト数 4.3件/人
star総合評価 49/100
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この本について
人と比べて落ち込んだり、真面目にやったつもりが裏目に出て変な空気になることって、日常でけっこうありますよね。自分ではちゃんとしているつもりなのに、思ったようにいかない感じ。あの抜粋を読んで、同じところでつまずいている人が多いんだろうなと思いました。 『宇治拾遺物語』のこの新訳は、昔の物語なのに、妙に今の自分たちと地続きに感じる場面が多いんです。「あいつにできたなら自分も」という思い込みの危うさを、説教ではなく失敗談として淡々と見せてくれるので、読み終わったあとに変な肩の力が抜けますし、真面目さが空回りする僧の話も、自分の不器用さを笑いながら受け入れやすくしてくれます。人間のズレや弱さをそのまま描いているので、読んでいると、自分の行動をちょっと俯瞰して眺められるようになるのが、この本の効き方だと思います。 古典だからと身構えなくてよくて、現代語訳のリズムが軽いので、忙しい日の隙間でも読めます。周囲に合わせようとして疲れがちな人や、自分の不格好さに落ち込みやすい人には特に刺さるはずです。読んでみると、失敗ってそんなに特別なものでもないのかもしれない、という気持ちになります。
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