
新訳 マクベス (角川文庫)
シェイクスピア, 河合 祥一郎, and 金子 國義
KADOKAWA / 2009
累計読者数5
平均ハイライト数 12.4件/人
推定読了時間 約3時間12分
star総合評価 52/100
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この本について
仕事でも人間関係でも、自分の中の思惑と表向きの態度がズレていく時ってありますよね。言わなくてもいい本心が漏れそうで怖かったり、逆に“こう見せておけば大丈夫だろう”と自分でも薄々分かっている芝居を続けていたり。そんな時に『マクベス』の「偽りの心が知ることを、偽りの顔で隠さねばならぬ」という一行に足が止まるのは、たぶん自分の中の緊張を見透かされた感じがするからだと思います。 この本が効くのは、登場人物の多さや国家の話よりも、“人がどんな予言や期待に振り回されるのか”が驚くほど具体的に描かれているところです。例えば、言葉が行動の熱を冷ますという指摘は、考えすぎて動けなくなる現代の私たちにそのまま重なるし、「女から生まれた者に倒されない」という一見都合のいい言葉が、解釈一つで足元をすくわれる感じも、他人の評価や占いめいた予兆に頼ってしまう時の危うさと似ています。バーナムの森のくだりも、ありえない前提を信じてしまうと視野がどれだけ狭くなるかを実感させてくれます。 特に、自分の判断を外側の“予言”や“期待”に預けがちな人には刺さると思います。物語として読むだけでもいいのですが、自分の中の不安や野心との付き合い方を少し距離を置いて眺められるようになる、そんな現実的な効き方をしてくれる一冊です。
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出版社による紹介
卓越した武勇と揺るぎない忠義でスコットランド王ダンカンの信頼厚い将軍マクベス。しかし荒野で出会った三人の魔女の予言はマクベスの心の底に眠っていた野心を呼びさます。夫以上に野心的な妻にもそそのかされ、マクベスは遂に自分の城で王を暗殺。その後は手に入れた王位を失うことを恐れ、憑かれたように殺戮を重ねていく……。悪に冒された精神が崩壊する様を描くシェイクスピア悲劇の傑作。リズムある名訳でおくる決定版。
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