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新世界より 全3冊合本版 (講談社文庫)

新世界より 全3冊合本版 (講談社文庫)

貴志祐介

講談社

累計読者数47
平均ハイライト数 2.7件/人
推定読了時間 約15時間44分
star総合評価 35/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 16%

この本について

最近、自分の記憶や判断にどれくらい自信を持っていいのか、ふと迷うことがあります。人との会話の食い違いも、仕事での決断の揺らぎも、「あれ、自分が覚えているだけが正しいのかな…」みたいな不安がつきまとってしまう。そんなときに思い出したのが『新世界より』でした。物語のスケールは大きいのに、人間の弱さに触れる描写がやけに現実的で、読みながら何度か背筋を伸ばされました。 特に、記憶が都合よく書き換わることや、喉元を過ぎれば教訓を忘れてしまう性質に触れる場面は、かなり刺さりました。自分の中にも同じ仕組みがあると思うと、慢心できない一方で、他人の矛盾も少しだけ許せるようになる。また、物語の後半で描かれる「焦点」が行動を左右するという話も、職場の決断の場面に妙に重なって、環境が判断を動かす瞬間を意識するようになりました。結局のところ、人間の弱さを避けるんじゃなく観察することで、少しだけ慎重に歩けるようになるんだと思います。 大げさな人生訓がほしいわけじゃなく、ただ「人間ってこうだよね」という視点を静かにもらいたい人に合う本です。物語としても圧倒的ですが、読後に残るのは、未来の誰かに胸を張れる行動を今選べているか、という問いかけでした。こんな問いを受け取ってみたい人には、きっとぴたりとはまります。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。第29回日本SF大賞受賞作が合本に!
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