
すばらしい新世界 (光文社古典新訳文庫)
オルダス・ハクスリー and 黒原 敏行
累計読者数26
平均ハイライト数 33.5件/人
推定読了時間 約8時間40分
star総合評価 73/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 33%
この本について
最近、周りと歩幅を合わせることに疲れてしまうことがあります。表向きはうまくやれているつもりでも、どこかで「本当にこれが自分の選んだ生き方なんだっけ」と不意に立ち止まってしまう。人と違うほうに傾きたい気持ちと、そこにある孤独への怖さのあいだで揺れるのは、僕も日常茶飯事です。 『すばらしい新世界』を読んで印象的だったのは、そんな揺れを真正面から描いているところでした。やらされることを「好きになるよう仕向けられる」世界や、孤独を避けるために均質さを選ぶ空気が延々と続く社会は、極端だけれど、どこか自分の生活にも重なる場面が多い。登場人物たちが条件づけに乗れずに戸惑ったり、場に合わせようとして自尊心を失ったりする姿は、読み物というより、自分の内側の鏡を覗き込んでいる感覚に近かったです。 特に、逃げ道としての“気晴らし”が充実しているほど、本当の気持ちから離れていく怖さは、僕自身「忙しさでごまかしているだけじゃないか」と気づかされました。一方で、島送りの場面のように、自分の違和感を抱えたままでも生き方を選び直す余地があるという視点も、どこか救いになりました。 人と同じ顔をしながら本音を置き去りにしている気がする人、あるいは「このまま均質に溶けていくのは違う」とうっすら思い始めている人には、静かに刺さる一冊だと思います。
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出版社による紹介
西暦2540年。人間の工場生産と条件付け教育、フリーセックスの奨励、快楽薬の配給によって、人類は不満と無縁の安定社会を築いていた。だが、時代の異端児たちと未開社会から来たジョンは、世界に疑問を抱き始め...驚くべき洞察力で描かれた、ディストピア小説の決定版!
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