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YABUNONAKAーヤブノナカー (文春e-book)

YABUNONAKAーヤブノナカー (文春e-book)

金原 ひとみ

文藝春秋 / 2025-04-10

累計読者数41
平均ハイライト数 10.7件/人
推定読了時間 約6時間53分
star総合評価 57/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 35%

この本について

人間関係に振り回されている時って、自分が何を感じているのかすら分からなくなる瞬間がありますよね。変わりたいのに変われず、気楽さを求めるほど社会との摩擦が増えていく感じ。誰かの「正しさ」に合わせようとして消耗したり、逆に自分の中の暗い感情に驚いたり。そういう揺れを抱えたまま日々を過ごしている人は、多いんじゃないかと思います。 『YABUNONAKA』は、その揺れをごまかさずに正面から描いています。例えば「自分は三十年以上ほとんど変わっていない」という驚きと絶望、他者と溶け合うことで自分が薄まっていくような感覚。あるいは、正義と悪意の境界が曖昧なまま、それでも何かを選ばなきゃいけないという圧。読んでいて楽になるわけではないけれど、自分の中にも同じ種類の感情があったのだと気づける場面がいくつもありました。特に「正しさの変化に追いつけず、出しゃばるなと言われているように感じる」という苦しみは、今の空気の中で息が詰まっている人には深く響くと思います。 世界の方が正しさを更新していく中で、自分の速度が追いつかないことに罪悪感を抱えている人。あるいは、愛情や仕事の関係性を維持しながらも、自分の浅さや無意味さを突きつけられる瞬間を経験した人。そんな人にとって、この小説は自分の内側を照らす「暗いけれど必要な明かり」のように働きます。 こんな人に刺さる作品です。正しさにも間違いにも寄りきれず、ただ揺れている自分を抱えたまま生きている人へ。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

文芸業界の性、権力、暴力、愛。戦慄の長篇 性加害の告発が開けたパンドラの箱—— MeToo運動、マッチングアプリ、SNS……世界の急激な変化の中で溺れもがく人間たち。対立の果てに救いは訪れるのか? 「わかりあえないこと」のその先を描く、日本文学の最高到達点。 「変わりゆく世界を、共にサバイブしよう。」——金原ひとみ 文芸誌「叢雲(むらくも)」元編集長の木戸悠介、その息子で高校生の越山恵斗、編集部員の五松、五松が担当する小説家の長岡友梨奈、その恋人、別居中の夫、引きこもりの娘。ある女性がかつて木戸から性的搾取をされていたとネットで告発したことをきっかけに、加害者、被害者、その家族や周囲の日常が絡みあい、うねり、予想もつかないクライマックスへ——。 性、権力、暴力、愛が渦巻く現代社会を描ききる、著者史上最長、圧巻の1000枚。 『蛇にピアス』から22年、金原ひとみの集大成にして最高傑作!
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