
恋恋蓮歩の演習 A Sea of Deceits Vシリーズ (講談社文庫)
森博嗣
累計読者数3
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star総合評価 38/100
boltライト読書型
この本について
仕事でも人間関係でも、選択肢が多いほど自由なはずなのに、なぜか気づけば「流れで決めてしまった」みたいなことが起きがちです。自分で選んでいるつもりでも、本当にそうなのか分からなくなる瞬間ってありますよね。比べたり迷ったりするのが面倒で、一本の道に乗ってしまった方が楽に感じることもあって、その感覚にちょっと後ろめたさを覚えることもあります。 森博嗣の『恋恋蓮歩の演習』には、そんな「自分の意志って何だろう」という揺らぎに刺さる場面がいくつもあります。人は比較しないと自分も他人も理解できない、という一文は、普段あまり意識しない当たり前を鋭く突いてきます。また、道が一本になると安心しながらも、それを“自由”と錯覚してしまう、という視点は、日々の選択にどれだけ惰性が紛れ込んでいるかをそっと見せてくれます。物語として楽しめる一方で、登場人物たちの言葉が、ふと自分の考え方を揺らすような感触があります。 特に、「流されているだけかもしれない」と感じる瞬間がある人にはしっくりくると思います。誰かを断言で導く本ではなく、むしろこちらの思考を勝手に動かしてくるタイプの物語なので、過度に期待せずに読むと、いくつか心に残る景色ができるはずです。
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