
ヰタ・セクスアリス
森 鴎外
千歳出版 / 19950101
累計読者数5
平均ハイライト数 6.8件/人
推定読了時間 約1時間16分
star総合評価 45/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 36%
この本について
誰かの些細なひと言に必要以上に疲れたり、自分の弱さばかり目に入ってしまう時ってありますよね。強く振る舞うほど逆にしんどくなる感じというか。僕もそういう時期が長くて、「人を怖がる自分」をどう扱えばいいのかずっと分からないままでした。 森鴎外の『ヰタ・セクスアリス』は、いわゆる恋愛小説でも自己啓発でもなく、もっと生々しい“自分の輪郭”を静かに見せてくれる本でした。たとえば、犬的な人には何も神聖なものが通じないという一節を読むと、「ああ、こちらの弱さが悪いんじゃなくて、相手の感受性の問題なんだ」と距離の取り方が少し変わります。また、恋愛や理想への憧れがずっと胸に沈んでいる感覚が丁寧に描かれていて、若い頃の嫉妬や羨望まで含めて“それで普通なんだ”と受け止められる。さらに、芸術は結局「口説き」なんだという視点は、何かを表現するときの恥ずかしさをうまく軽くしてくれます。 自分の弱さを笑い飛ばす余裕はないけれど、せめて正面から観察してみたい人には刺さると思います。自分という迷路に少しだけ灯りがつくような、本当にそんな一冊でした。
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出版社による紹介
軍医としての仕事のかたわら、『舞姫』『山椒大夫』『高瀬舟』など近代日本文学史に遺る作品を執筆し、史伝や翻訳なども精力的に発表、明治を代表する文学者、知識人として活躍した森鴎外。代表作『ヰタ・セクスアリス』を収録。
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