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百人一首(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)

百人一首(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)

谷 知子

グーテンベルク21 / 2025-10-18

累計読者数3
平均ハイライト数 24.7件/人
推定読了時間 約2時間58分
star総合評価 57/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 20%

この本について

仕事で言葉を扱っていると、意味は分かるのに“奥行き”だけ掴めない瞬間がよくあります。きれいな表現に触れても、自分の生活や感情にどうつながるのかが見えず、どこか表面的に流れてしまうあの感じです。古典となると、その距離はさらに広がって、読みたい気持ちと読みきれないもどかしさの間でずっと揺れていました。 この本は、そんな距離をそっと縮めてくれます。たとえば、逢坂や末の松山のような地名が、具体的な心情や情景と“対”になっていることを知ると、和歌が急に人間くさく見えてきます。掛詞の説明も、ただの語呂合わせではなく、自然と人の感情が横に編み込まれていく仕組みとして示されていて、読んでいるうちに「ああ、当時の人はこう世界を見ていたのか」と視点がひっくり返る感覚があります。また、有明の月や鹿の声が恋や悲しみと結びつく背景がわかると、短い三十一文字の中に込められた“温度”がようやく届いてくるんですよね。 古典を読むたびに「意味は追えるのに、心がついてこない」と感じていた人にはぴったりの一冊です。和歌が特別なものではなく、人が迷ったり恋をしたり、季節に揺れたりする、その瞬間を丁寧にすくい上げた記録なんだと実感できるようになります。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

平安時代後期から鎌倉初期にかけて活躍した公家・藤原定家が選んだ秀歌撰であると考えられ、百人の歌人の優れた和歌が一首ずつ選ばれ、年代順に配列されている。百首は「万葉集」から始まり「古今集」「新古今集」などの勅撰和歌集から選ばれた。本書には12人の歌人エピソードも収めてある。江戸時代には木版画の技術が普及し、「百人一首」は絵入りの歌がるたとして広く庶民に広まった。著者宮柊二氏は「戦後短歌のリーダー」として知られる歌人である。巻末には井上宗雄氏の「解説」、白洲正子氏のエッセイを収めた。
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