
解決する力 (PHPビジネス新書)
猪瀬 直樹
PHP研究所 / 2012-11
この本について
仕事でも日常でも、気づけば「決められたことをこなすだけ」になっていて、自分で舵を握れていない感覚ってありませんか。やらなきゃいけないことは山ほどあるのに、視野が近くに寄りすぎていて、全体がどう動いているのかよくわからない。僕自身もよくそこで立ち止まってしまいます。 『解決する力』が効いてくるのは、まさにその視界の狭さを少し広げてくれるところです。たとえば「自分で主導権を振る」という一文は、単なる精神論ではなく、歴史や国の制度の成り立ちといった大きなスケールを背景に語られています。人口の推移やエネルギー政策の議論のズレなど、一見遠いテーマに見える話が、「自分の判断軸をどこに置くか」という身近な問題にちゃんとつながってくる。年齢を重ねるほど知らない世界が増えていくという視点も、焦る気持ちを和らげつつ、未知を前提に動くための姿勢を示してくれます。 もう一つ、この本が quietly 効くのは「国の意思決定の迷走」を冷静に描いている点です。大正末期から戦前までの総理交代の速さに触れるくだりは、組織が方向性を失ったときの危うさをそのまま見せてくれる。これは企業やチームに置き換えると、自分がどこに立ち、何を判断基準にすべきかを考える材料になります。大きな話に見えるけれど、実は日々の選択に直結する示唆が多い本です。 自分の仕事の判断軸が揺れてきたとき、「一度視点を外側にずらしたい人」に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの70%が集中しています。
読書の順序
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