
改訂新版 共同幻想論 (角川ソフィア文庫)
吉本 隆明
KADOKAWA / 2020-06-12
累計読者数5
平均ハイライト数 1.2件/人
推定読了時間 約4時間2分
star総合評価 37/100
boltライト読書型
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この本について
社会とか国家とか、大きな枠組みの話になると、自分の考えがどこから来ているのか急にわからなくなる瞬間ってありませんか。政治のニュースを見ていても、「これで本当に自由になっていると言えるのか?」みたいな、言語化しにくい引っかかりが残る。そういうモヤモヤは、誰かに相談してもスッキリしないまま積もっていきます。 『共同幻想論』を読むと、その引っかかりの「位置」が少し見えるようになります。たとえば、政治的な解放って実はごく部分的なもので、人間の根っこにある“個人としての感覚”までは動かせない、という視点。文学がやたら自由でわがままに見えるのも、政治では辿り着けない層を扱っているからだ、という説明は、日常の違和感とつながりやすいところです。また、「国家は幻想の共同体だ」という前提から、私たちが無意識に受け取っている“国家像”がどれだけ歴史や地理の条件でつくられてきたかをたどる部分も、今の自分の思考の癖を見つめ直すきっかけになります。海辺の民や農耕民、狩猟民が入り混じっていたという話も、国家を単純な物語として見ないための良い足場になります。 自分の考えが「自分だけのものじゃない気がする」と感じている人に刺さる一冊です。私自身、読みながら何度も足元を掘り返される感覚がありましたが、そのぶん、社会や自分を見る焦点が少し変わりました。
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出版社による紹介
国家とは何か。そして国家と自分はどう関わっているのか。「国家は共同の幻想である。風俗や宗教や法もまた共同の幻想である。もっと名づけようもない形で、習慣や民俗や、土俗的信仰がからんで長い年月につくりあげた精神の慣性も、共同の幻想である」。原始的あるいは未開的な幻想から〈国家〉の起源となった共同の幻想までを十一の幻想領域として追及。自己幻想・対幻想・共同幻想という三つの構造的な軸で解明し、まったく新たな論理的枠組みを提言する「戦後思想の巨人」の代表作。改題・川上春雄、解説・中上健次 目次 角川文庫版のための序 全著作集のための序 序 禁制論 憑人論 巫覡論 巫女論 他界論 祭儀論 母制論 対幻想論 罪責論 規範論 起源論 後記
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