
裏のハローワーク
草下シンヤ
彩図社 / 20110527
この本について
日々ちゃんと働いてはいるのに、自分が立っている場所がどこか宙ぶらりんに感じることってありませんか。安全とか、正しさとか、キャリアとか、普段は当たり前に思っている前提がふと揺らぐ瞬間。自分の知っている社会なんて、ほんの表面だけなんじゃないかと不安になる時があります。 『裏のハローワーク』は、その“表面の裏側”を静かに突いてくる本でした。冬の海で一瞬の判断を誤れば命を落とす漁師の話も、原発で働く人たちがどんな仕組みの中に置かれているかも、ニュースでは触れられない生活の匂いとセットで描かれています。特別な勇気を持った人の物語というより、誰かが日々の選択に迷った末に辿り着いた仕事のリアルが淡々と並んでいて、こちら側の思い込みがひっそり剥がされていく感覚があります。 特に効いたのは、危険が「目に見えない」からこそ日常に溶けてしまうという視点でした。放射線管理の手当てがどれだけ中間で削られていくか、健康保険の切り替えのような基本的な制度すらちゃんと届いていない現場があることなど、制度と個人の間にどんな“抜け落ち”があるのかを考えさせられます。そして同時に、そこに働く人たちが驚くほど淡々と生活を続けている姿が、こちらの「普通とは何か」という感覚を揺らします。 社会の見え方を少し広げたい人、あるいは自分の働き方の輪郭を見直したい時にすっと入ってくる本です。自分の立っている場所にモヤモヤしている人ほど刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要






