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入門 哲学としての仏教 (講談社現代新書)

入門 哲学としての仏教 (講談社現代新書)

竹村牧男

講談社 / 2009-04-20

累計読者数5
平均ハイライト数 7件/人
推定読了時間 約2時間55分
star総合評価 36/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 18%

この本について

なんとなく「揺れてる自分」をどう扱えばいいのか分からないまま、人と比べては疲れ、昨日の自分と今日の自分の違いにも落ち着かなくなる時があります。変わらない軸を持てと言われても、そもそも自分の中に変わらない部分なんてあるのか…と考え出すと、かえって不安になることもありますよね。 この本は、そういうモヤモヤに対して「変わらない自分を探さなくていい」というところから話を始めてくれます。仏教がいう“無我”は、自分を消すことではなく、無意識に握りしめている「常に同じで主体的な自分」というイメージを一度外してみよう、という提案なんだと分かります。物も心も現象として同列に見ていく視点や、五感が受け取っているもの以外はじつは“物”としては存在しないという説明は、自分の感じ方が揺れるのは当然だと納得させてくれます。世界は関係で成り立っているから、自分もまた関係のなかで立ち上がってくる存在なんだ、と静かに腑に落ちていきます。 読んでいていちばん効いたのは、「今ここに生きている変化しつづける自己は否定されていない」というところでした。変わらない軸を必死に作ろうとして苦しくなるより、移り変わる自分をそのまま前提にしてみるほうが、むしろ足が地につく感覚があります。自分とは何かを一気に決めようとせず、じわじわと輪郭が変わっていくものとして扱う。その視点の変化だけで、比較のクセが少しゆるむ気がします。 「自分探しに疲れたけれど、自分を放棄したいわけでもない人」にとって、静かに効いてくる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

仏教って、こんなに新しく面白かったのか! 常住不変な存在としての「私」を否定する無我。主客二元論を根本的に否定する縁起。無意識の世界、絶対現在の時間論等、現代西洋哲学を先取りした思想に迫る。(講談社現代新書)
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