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フリクリ 1 (角川スニーカー文庫)

フリクリ 1 (角川スニーカー文庫)

榎戸 洋司、GAINAX

角川書店 / 2000-06-01

累計読者数3
平均ハイライト数 7.7件/人
推定読了時間 約2時間14分
star総合評価 47/100
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この本について

最近、目の前ではそれなりに色々起きているはずなのに、自分の中では何も変わっていない気がして「結局、すごいことなんて起きないよな」と思ってしまうことがあります。仕事でも人生でも、刺激はあるはずなのに、なぜか〝経験〟として残らないあの感じです。 『フリクリ 1』を読み返していて、抜粋の「すごいことが起きても、それはただ目の前で起こっているだけだった」というナオ太の独白に妙に心当たりがありました。周りは勝手に騒がしくなるし、自分の頭からもロボットが飛び出すくらいの非日常が起きているのに、それでも気持ちが追いつかない。あの距離感は、たぶん大人になってからもずっと残り続けるものなんだと思います。 この本が効くのは、無理に前向きになれとか、成長しろとか言わないところで、むしろ「気持ちが追いつかないままでも生きていい」という感覚を丁寧に描いてくれる点です。例えば、泣きじゃくるマミ美の頭をカンチがそっとなでるシーン。理解されないまま暴れていた感情が、不意に誰かに受け止められる瞬間って、本当は派手な出来事より心に残ります。また、ナオ太が「兄の代用品でもいいからそばにいたい」と思う場面も、未成熟な気持ちのまま誰かを大切にしようとする等身大の揺れがリアルで、背伸びしなくていいんだと感じさせてくれます。 派手なSFの皮をかぶってるのに、中身は「自分の感情に追いつけない人」の物語です。何かが変わりそうで変わらない日々に立ち止まっている人に、静かに刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

最先端医療機械の巨大な工場がそびえる地方都市・疎瀬。その街に住む小学生ナオ太は、アメリカに野球留学中である兄の彼女、女子高生マミ美とちょっとイケナイ関係にあった。だがベスパに乗った謎の女ハル子の登場により、そんなクールなナオ太の生活は崩壊する。頭には角が生え、人型ロボットが出現し、そしてマミ美との関係は……。GAINAXが放つちょっと切ない青春SFを、裏設定満載でここに完全小説化! 2010年7月21日ブルーレイ版発売決定!
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