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こころの旅

こころの旅

神谷 美恵子

累計読者数7
平均ハイライト数 6.7件/人
推定読了時間 約5時間29分
star総合評価 52/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 66%

この本について

最近、年齢や環境の変化に合わせて、自分のこころの揺れ方が昔とは違うな…と感じることが増えました。家族との距離感、仕事の停滞感、ふとしたときに押し寄せる「このままでいいのか」という不安。大ごとではないのに、胸の奥に小さく残り続けるあの感じです。そんなときに読み返したのが、神谷美恵子『こころの旅』でした。 この本は、派手な答えをくれるタイプではないのですが、抜粋にあるような「夫婦という他人同士が互いの弱さに気づきながら続けていく営み」とか、「人生の途中での寄り道や停滞が、じつは後半戦の糧になる」という視点が、じわっと効いてきます。とくに、壮年期の不安を“老いそのものより、予期不安のほうがしんどい”と書くあたりは、妙に実感に近いんですよね。状況に振り回されているつもりでも、見方が少し変わるだけで、自分の立っている場所が別の意味を持ち始める。そんな体験を自然に促してくれます。 また、この本の魅力は、弱さを前提にしながらも、そこからどう生き直していけるかを淡々と示しているところです。家族に支えられたことで回復していく患者の姿や、苦しい時期を過ごした青年が後の人生でそれを“肥やし”にしていく描写は、過去の失敗や停滞に対して「もう少し柔らかく接していいのかも」と思わせてくれます。成長しよう、とか前向きになろう、とかではなく、人のこころがゆっくり変わっていく過程そのものを受けとめてくれる本です。 自分のペースで人生を組み直したい人に、とくに静かに刺さると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「人の生にこんなにも重味が感ぜられるのはその生命にこころなるものがあまりにも発達してそなわってしまったからなのであろう。人生とは生きる本人にとって何よりもまずこころの旅なのである」 生命の芽生えから人生の終章まで、ひとのこころの歩みを、その一歩一歩をたしかめるように、丁寧にたどっていく。人生への愛情と洞察にみちた静かな言葉の数々。 悩み、迷う人々のかけがえのない人生の書となるだろう。新資料として、著者が第一子の乳幼児期に丹念に記した「育児日記」を収録。(解説・米沢富美子)
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