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敗戦後論 (ちくま文庫)

敗戦後論 (ちくま文庫)

加藤典洋

累計読者数7
平均ハイライト数 46件/人
推定読了時間 約7時間14分
star総合評価 75/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 49%

この本について

政治や歴史の話になると、「どこに自分の立ち位置を置けばいいのか分からない」という感覚を、ぼく自身よく抱きます。反省したい気持ちもあるし、同時にどこかで距離を取りたくなる。けれどその両方が混ざったまま放置されていて、言葉にしようとすると手が止まる。そんなモヤモヤをそのまま直視させられたのが『敗戦後論』でした。 この本が効いてくるのは、過度な答えを渡してこないところです。たとえば、戦後の日本にずっと残っている「ねじれ」を、良い悪いではなく、まず“あるものとして受けとめる”姿勢を示してくれるところ。自分の中にある不整合や居心地の悪さすら、歴史的な背景を知ると、少しだけ位置が見えてくる。さらに、新しい「われわれ」をつくるとはどういうことかを、抽象論ではなく、憲法制定の具体的な過程や当時の人々の反応から考えさせてくれます。読んでいると、判断の前に「理解」という段階があったんだと気づかされました。 たぶん、単純な正義感やスローガンだけでは落ち着かなかった人ほど、この本は静かに刺さると思います。歴史を“遠い話”にしてしまうのではなく、自分の感情や立ち位置の揺れを含めて考えたい人に向いています。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「戦後」とは何か?敗戦国が背負わなければならなかった「ねじれ」た国のあり方から、われわれはどのような可能性を受けとるべきなのか?自国の戦死者300万への弔いが先か、被侵略国の犠牲者2000万への謝罪が先か。発表後、大きな反響を巻き起こしたラディカルな議論の原点が、戦後60年経ったいま、ここに、文庫で蘇る。「靖国」問題や「政治と文学」について考えるための、この先の指針となる基本書。
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