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この国のかたち(一) (文春文庫)

この国のかたち(一) (文春文庫)

司馬遼太郎

累計読者数5
平均ハイライト数 25.6件/人
推定読了時間 約5時間31分
star総合評価 51/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%

この本について

歴史の本を読んでいると、今の日本の空気や制度の「どこが源流なのか」が急にわからなくなることがあります。戦前と戦後の断絶なのか、もっと古い思想の影響なのか。自分の足元がふわっと浮くような感覚です。僕も同じで、ニュースを見ていても「これって日本の歴史とどうつながるんだろう」と立ち止まることが増えてきました。 『この国のかたち』は、そのモヤモヤにごく静かに効いてきます。昭和前期の断絶感を著者自身の困惑として語ったり、参謀という存在の奇妙な権能を実際の証言からたどったり、あるいは儒教や朱子学の思想がどんな形で日本の制度や価値観に沈殿したのかを丁寧に追っていきます。読むうちに「日本人はいつも外から思想が入ってくると思っている」という一文が、不思議と生活の実感とつながってくる瞬間があります。 この本の魅力は、歴史の断絶や歪みを大声で説明しないところにあります。むしろ、著者自身が迷いながら記している感じが、そのまま読み手の迷いと重なる。こういう語り口だからこそ、昭和という異質な時代の輪郭や、日本人の思考の根っこが立ち上がってくるのだと思います。 自分の暮らしと歴史の距離感がつかめずにいる人、あるいは「今の日本の形」をもう少し深いところから見つめたい人には特に刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

誰もが忘れ得ない作家司馬遼太郎が晩年10年の全精力を傾注した論考、「この国のかたち」。その原稿に添えられた未発表書簡をはじめ、資料の検証を通じて浮かび上がる、この人の痛烈な姿と、「憂国」の動機。今、明らかになる巨大な作家の全体像。
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