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天皇の日本史 (角川文庫)

天皇の日本史 (角川文庫)

井沢 元彦

PHP研究所 / 2008-02-13

累計読者数4
平均ハイライト数 32.5件/人
推定読了時間 約3時間12分
star総合評価 73/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 51%

この本について

歴史の本を読んでいて、「結局、何が本当なのか分からないまま終わるな」と感じたことはありませんか。神話と史実の境目があいまいで、学校で習った内容もどこか腑に落ちない。僕もずっとそのモヤモヤを抱えていたのですが、この本はその霧を少しずつ晴らしてくれた一冊でした。 面白いのは、天皇の歴史を“神話として崇める”のではなく、“人と制度の変化として読み解く”視点が徹底しているところです。たとえば応神天皇陵の話から見えてくる「王朝交代のリアルさ」や、儒教や朱子学が天皇像をどう歪めていったかという指摘は、教科書ではまず触れられない部分です。読者が保存していた仏教と穢れの関係、神仏分離の影響なども、天皇という存在が時代ごとの価値観にどう左右されてきたかを考えるきっかけになり、歴史が急に立体的に見えてきます。 そして一番効いたのは、「なるほど、歴史って“後から作られた物語”も混ざっているんだ」と腹落ちしたことでした。蘇我氏や足利義満のように、天皇家のライバルがなぜ出てきて、なぜ最終的に“天皇”という象徴が生き残ったのか。その背景が制度や思想の変遷とセットで描かれているので、現代の日本の感覚がどこから来ているかも自然と見えてきます。 神話を信じるか否かではなく、「どうしてそんな物語が必要とされたのか」を知りたい人に刺さる本です。読んだあと、天皇の歴史が“遠い存在の話”ではなく、“人間くさい変化の連続”として感じられるようになりました。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

現存する世界最古の国家、日本。その歴史はすなわち天皇の歴史であり、世界で一番壮大なドラマである。本書で語られるのは、「為政者からみた政治史」ではなく「朝廷からみた日本史」。神々の時代から平成の皇室まで、脈々と受け継がれる八千代の流れを追う。いかにして日本という国は生まれ、二千年以上もの時を重ねることができたのか。その理由は、天皇という存在を抜きに語ることはできない。臣下に暗殺された天皇、怨霊と化し壮絶な死を遂げた天皇、祈りで国を救った天皇、朝廷と戦いつづけたカリスマ天皇……。いかなる政権においても、揺るぐことのなかった天皇の本質とは。大化の改新、元寇、応仁の乱、戦国の世、幕末、第一次世界大戦……すでに知っている出来事でも、従来とは異なる視座に立つことで、新たな様相が現れる。明治天皇の玄孫である筆者だからこそ書き得た気鋭の作。 【PHP研究所】
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