
オニババ化する女たち~女性の身体性を取り戻す~ (光文社新書)
三砂 ちづる
光文社 / 2004-09
この本について
仕事やお金のことを考えると、どうしても「今、子どもなんて無理だよな」と思ってしまう。あるいは、からだのことを知識ではわかっていても、実感としてはつかめなくて不安だけが残る。そんなモヤモヤを抱えたまま大人になってしまった人は、けっこう多いんじゃないでしょうか。僕自身、このテーマはずっと目をそらしてきた側です。 この本が面白いのは、「産むべき」「産まなくていい」といった単純な結論に寄らず、そもそも私たちが自分の身体性とどうつながれていないのか、その背景を社会構造まで含めて見せてくれるところです。たとえば、経済的な不安や周囲の目がなくなれば産みたいと思う人は意外と多いこと。知識だけ積み重ねても行動は変わらないこと。あるいは、昔のように地域に守られた出産が消えたことで「自分のからだの中心」が見えにくくなっていること。読みながら、理屈ではなく「たしかにそうかもしれない」と静かに視点がずれていきました。 特に、若くても年齢が高くても、結婚していてもしていなくても、「産むこと」をもっと現実的に支える地域があれば選択肢は大きく変わる、という指摘は、今の社会の前提そのものに疑問を投げかけてきます。産む・産まないに関わらず、自分のからだをどう扱っているかが、他人との関係性にも影響するという話も、読み終わったあとずっと残りました。 子どもを持つかどうか悩んでいる人だけでなく、「自分の身体感覚がどこか他人事のまま」という人には、とても刺さる一冊だと思います。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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