
酒呑みの自己弁護(新潮文庫)
山口 瞳
新潮社
累計読者数4
平均ハイライト数 3件/人
推定読了時間 約7時間4分
star総合評価 47/100
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この本について
飲みの席での振る舞いって、歳を重ねるほど難しくなりますよね。昔よりは落ち着いたはずなのに、どこかで「前はもっと勢いがあったのに」と言われたり、逆に自分でもその差にモヤッとしたり。酒の場での自分をどう扱っていいのか、たまにわからなくなる瞬間があります。 『酒呑みの自己弁護』に出てくる「昔の蔵田さんは飛車角だった」という一節は、まさにその感覚を代弁してくれるところです。誰かの記憶の中の“かつての自分”と、いま目の前にいる自分。そのズレをどうにもできないまま飲み続ける人の姿が、妙にリアルなんです。それでも、山口瞳はそこに説教を加えず、ただ「そういう人間もいる」と淡々と描く。その距離感のおかげで、読んでいるこちらも自分の変化を無理に否定しなくていい気持ちになります。 さらに、意気軒昂だった頃の自分の影を追ってしまう気持ちも、しどけない酔いの姿に滲む弱さも、全部ひっくるめて肯定してくれるような温度があります。酒の席で格好をつける必要も、逆に反省しすぎる必要もない。ただ、今の自分をそのまま扱う練習をしていく感じに近いです。 かつての自分との距離に戸惑う人、昔の勢いをどこかで引きずりながら今を生きている人に、この本はしみます。
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出版社による紹介
“酒をやめたら、もしかしたら健康になるかもしれない。長生きするかもしれない。しかし、それは、もうひとつの健康を損ってしまうのだと思わないわけにはいかない”世界の美酒、銘酒をすべからく友として三十余年、喜びにつけ哀しみにつけ常に酒と共にあった著者が、今、愛惜の心で思い出の酒を語り、男らしい酒の飲み方を伝授する。深い深い読みごたえ、口あたり爽やかな辛口エセー。山藤章二のオリジナルイラストを完全収録。
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