
灰と幻想のグリムガル level.3 思い通りに行かないのが世の中だと割り切るしかなくても (オーバーラップ文庫)
十文字青 and 白井鋭利
この本について
仕事でも人間関係でも、どれだけ準備しても想定外が転がり込んでくることってありますよね。自分の判断に自信が持てなかったり、「あのとき別の選択をしていたら」と考え続けてしまったり。頭では割り切りたいのに、気持ちがついてこないあの感じ、結構しんどいと思います。 『灰と幻想のグリムガル level.3』を読んでいて感じたのは、登場人物たちも同じように「思い通りにならない世界」で足を止めながら、それでも少しずつ前に進んでいるということでした。たとえば、自分のミスで誰かが傷ついたかもしれないという後味の悪さを抱えたまま進むハルヒロの姿や、「我慢、我慢」と言い聞かせながら最悪の環境で踏ん張るシーンは、現実の泥臭さとよく重なります。格好つけて強がる仲間の言葉も、実は不安の裏返しだったりして、人間らしさがにじんでいるのが印象的でした。 もうひとつ、この巻の魅力は、「うまくやれている誰かをそのまま真似るんじゃなくて、盗めるところだけ盗む」という視点の軽やかさです。完璧なロールモデルが存在しない世界で、できる範囲で動きながら、自分の形を探していく。その過程が無理なく描かれているので、読んでいるこちらまで肩の力が抜けていく感じがありました。 思い通りに進まない毎日の中で、「それでも動いていくしかないよな」と静かに腹をくくりたい人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
読書の順序
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