
肌断食 スキンケア、やめました
平野卿子
河出書房新社 / 2017-03-27
この本について
スキンケアって、やればやるほど「これで合ってるのかな」と不安が増すところがありますよね。保湿しているつもりが乾燥する、弱酸性がいいと聞けばそっちに寄る、天然由来と書かれていると安心したくなる。でも実際は、情報が多すぎて、何が本当なのか自分では判断しきれないまま続けてしまう。僕もずっとそのループにいました。 この本が効くのは、「肌がどうなっているのか」をいったん素手で触るように理解できるところです。たとえば、肌には1兆個もの常在菌がいて、その菌が排泄物として出す酸が、実は肌を守る膜になっているという話。これは、保湿=外から与えるものという前提をゆっくり裏返してくれます。そして、化粧水の水分が蒸発すると逆に乾燥が進むという説明は、経験として心当たりがある人ほど腑に落ちるはずです。弱酸性の洗顔が正解と思い込んでいた僕は、肌が自力で弱酸性に戻るという仕組みを知って、「あ、過保護にしすぎてたのか」とようやく理解できました。 本そのものは何かを推しつけてくる感じはなくて、むしろ「肌ってこんなふうにできてるよ」と事実だけを静かに渡してくるタイプです。その結果、スキンケアをやめろというより、余計な習慣を一度止めて、自分の肌がどう変わるか観察する余白が生まれます。僕はそこでようやく、乾燥の原因が“乾燥する季節”ではなく“自分のケアの癖”だったことに気づけました。 根拠のある説明で、自分の判断軸をもう一度つくり直したい人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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