
ダリアの笑顔 (光文社文庫)
椰月 美智子
光文社 / 2010-07
累計読者数4
平均ハイライト数 37件/人
推定読了時間 約5時間17分
star総合評価 76/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 61%
この本について
人と比べて落ち込んだり、家の中の空気に振り回されたり、自分の“立ち位置”みたいなものがよく分からなくなることってありますよね。大人になっても同じで、外では普通に振る舞えても、家や家族のことが絡むと妙に弱くなる。そういう感覚を久しぶりに思い出させられたのが、この『ダリアの笑顔』でした。 抜粋を読むと、真美が抱えている「自分は何者なのか」という揺れが、とても小さな描写で積み重ねられていきます。弟が褒められるたびに胸がざわつく感じとか、グループに属しきれない居心地の悪さとか、親のケンカを前に声を失ってしまう瞬間とか。どれも大きな事件ではないのに、確実に心に残る痛みで、読んでいるこちらまで昔の自分を思い出してしまう。特に、育児日記をこっそり持ち帰る場面は、自分の存在を確かめようとする気持ちがそのまま言葉になっていて、一度読むと離れません。 この物語の効き目は、主人公が無理に強くならないところにあると思います。立ち向かうわけでも、劇的に変わるわけでもなく、ただ日々の揺れのなかで「自分にはこう感じる理由があったんだ」と見えてくる。その気づきが、読んでいる側にも静かに伝わってくるんです。家族に言えなかった本音を抱えたまま大人になった人には、とくに刺さるはず。 家の中の些細な言葉や音が、なぜか今も心に残っている——そんな人に読んでほしい一冊です。
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多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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出版社による紹介
自信満々の別の自分を空想する長女・真美。友人たちと揺れる40代を惑う母・春子。転校生にピッチャーの座を奪われそうな長男・健介。係長なのに全然やる気の出ない父・明弘。四人家族の綿貫さんち、それぞれの悩みや不安の日々から生まれる、ささやかだけれど大切なもの。どこか懐かしくて元気が出る、あなたと同じ普通の家族の光り輝く物語。
目次
ダリアの笑顔 いいんじゃないの、40代 転校生 オタ繊綿貫係長
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