
ビジュアル・シンカーの脳 「絵」で考える人々の世界
テンプル・グランディン and 中尾 ゆかり
NHK出版 / 2023-07-25
この本について
「自分の考え方って、なんで人とこんなに違うんだろう」。仕事の場で説明がうまく伝わらなかったり、逆に相手の理解の仕方が読めなかったりして、じわっと疲れることがあります。私も「言語化が足りないのか?」と悩み続けていたのですが、この本を読んでから、そもそも脳の使い方そのものが人によってまったく違う、という前提が抜けていたことに気づきました。 特に効いたのは、視覚・言語・空間という思考タイプによって得意な情報処理が変わるという説明でした。目が見えない人が視覚野を別の用途に使ったり、聴覚で「見る」人がいたり、脳は思っている以上に柔軟で、多様な設計図を持ちうることがわかります。また、抽象思考が強い人ばかりの場に物体視覚型の人がいないと事故が起こる、という話は、自分のチームで起きていた小さな行き違いと重なりました。誰が悪いわけでもなく、単に脳の使い方が違うだけだったんだと腑に落ちます。 「自分の理解の仕方がマイナーではないか」と感じてきた人に刺さる一冊です。特別な成功物語ではなく、脳の多様性をそのまま受け止める視点をくれるので、他人への見方も少しゆるくなります。自分の思考のクセを責めていた時間が、ようやく回収される感じがしました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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